自動車大手の米Fordがベルギー東部のヘンクにある完成車工場の閉鎖を検討しているもようだ。独『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が内部情報として報じたもので、2013年末にも閉鎖する可能性があるという。
\ヘンク工場では中型車「Mondeo」、スポーツバン「S-Max」、バン「Galaxy」を生産している。従業員数は4,340人。同工場を閉鎖した場合、Fordは生産を独ケルン工場に移管するほか、モンデオの姉妹モデル「Fusion」を米国から輸入する可能性がある。
\閉鎖観測の背景には欧州市場が5年連続で縮小し、改善の兆しも見えないことがある。今年の新車登録台数は過去最高となった2007年を約25%下回る見通しで、Fordの1-9月期欧州販売は前年同期比12%減の73万9,000台に落ち込んだ。今年は欧州事業で10億ドル以上の赤字を計上する見通しだ。
\ヘンク工場の稼働率は70%を割り込んでいる。アナリストによると、同工場を閉鎖すると年間コストが5億ユーロ圧縮されるという。
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