独情報通信業界連盟（Bitkom）は18日、ドイツの情報通信技術（ICT）市場規模が今年、前年比2.8％増の1,520億ユーロに拡大するとの見通しを発表し、今春に示した予測（成長率1.6％増）を上方修正した。スマートフォンなどの需要が旺盛なうえ、企業投資も活発なことが大きい。Bitkomは欧州情報技術観測所（EITO）のデータをもとに今回の見通しを発表した。
\部門別では通信技術（CT）の伸び率が最も大きく、前年比3.4％増の664億ユーロに拡大する。成長をけん引するのはスマートフォンで、売上高は45.7％増の79億ユーロに達する見通し。通信サービスではデータ通信が13％増の85億ユーロに拡大するのに対し、通話は移動通信で4％、固定網通信で7.5％それぞれ後退する。当局のローミング料金規制などが響いており、Bitkomは「短期的には顧客に喜ばれるが、ブロードバンド通信網への投資資金を確保できなくなる」と問題を指摘した。
\情報技術（IT）の売上高は2.3％増の728億ユーロに拡大する。ソフトウエアが4.4％増の169億ユーロで全体をけん引。サービスも2.1％増えて349億ユーロとなる。IT機器は価格低下の影響で増加幅が1.1％にとどまるものの、タブレットPCに限ると41％増の16億ユーロと大きく拡大する。
\娯楽家電はオリンピックなどに伴うテレビ特需の効果で2.3％増の129億ユーロに拡大する。
\2013年のICT市場規模は1,543億ユーロとなり、今年を1.6％上回る見通し。内訳はITが3％増の749億ユーロ、CTが0.5％増の667億ユーロ、娯楽家電が1.2％減の127億ユーロ。娯楽家電は価格下落のほか、スマートフォンやタブレットPCに需要が移行することが響くという。
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