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2012/10/31

経済産業情報

医薬産業、ドイツの成長のけん引役に

この記事の要約

独産業連盟(BDI)は10月25日、ドイツの研究開発型医薬品メーカーが生み出した付加価値が2005~10年の間に40%拡大し、同じ時期の国内総生産(GDP)成長率(約10%)を大きく上回ったと発表した。売り上げに占める研 […]

独産業連盟(BDI)は10月25日、ドイツの研究開発型医薬品メーカーが生み出した付加価値が2005~10年の間に40%拡大し、同じ時期の国内総生産(GDP)成長率(約10%)を大きく上回ったと発表した。売り上げに占める研究開発(R&D)投資の割合は9.1%で、航空宇宙産業(9.7%)に匹敵する高い水準だった。

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調査は経済研究所WifOR(ダルムシュタット)とベルリン工科大学がBDIの委託を受けて実施したもので、バイエル、ベーリンガー・インゲルハイム、フレゼニウス、グリューネンタール、メルク、ロシュ、サノフィの7社とその子会社(ロシュ、サノフィは独法人のみ)を対象としている。対象企業の輸出比率は75%に上り、製造業全体の平均を約30ポイント上回った。

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BDIのハンスペーター・カイテル会長は、「製薬業界とその製品(医薬品)を経済のコスト要因として一方的に批判することは誤りだ」と発言し、新薬の強制割引や価格交渉制度を暗に批判した。サノフィ独法人のハインツ・リーダラー社長は、少なくとも国レベルの規制は最低限度にとどめるよう求めている。

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