独7位の旅行会社、Schauinsland Reisen(デュースブルク)が業績を急速に伸ばしている。業界全体の成長率が約5%にとどまると予想されるのに対し、同社の2012年10月通期の売上高は前年比26%増の7億1,000万ユーロに拡大する見込みだ。マジョルカ島、エジプト、チュニジア、トルコ方面の旅行が好調だったほか、ハイグレードの旅行需要が伸びているという。24日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が報じた。
\Schauinslandなど中堅旅行会社は独市場で勢力を伸ばしつつある。5年前には業界1位のTUIと2位のThomas Cookだけでシェアの半分を占めていたが、2011年には31.4%まで下落。3位のRewe Touristikを含めても44%にとどまっている。
\旅行未来研究所の関係者は中堅会社が力をつけている理由として、大手に比べ規模が小さい分、◇顧客のニーズや市場の変化に柔軟に対応できる◇意思決定のスピードが速い◇顧客が身近に感じられる――などを挙げる。Schauinslandのホットラインはデュースブルクの市外局番から始まる普通の番号で、有料サービス番号を利用していない。問い合わせに応じるスタッフがどこにいるかはっきり分かることは、消費者が親近感を抱くプラス要因になるという。
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