独医療機器業界団体BVMedは1日、会員企業を対象に実施した秋季アンケート調査の結果を発表した。それによると、2012年の業界売上は前年比4.4%増となり、増加幅は前年(5.3%増)を0.9ポイント下回る見通し。輸出は好調なものの、国内市場で苦戦する企業が多い。BVMedの調査は、加盟企業を対象に定期的に実施しているもので、今回は会員全体の4割強に当たる101社から回答があった。
\12年通期決算で増収を見込む企業は約70%で、前年(約80%)を下回った。減収を見込む企業は12%。13年については「増収見込む」が37%、「減収を見込む」が20%となっており、成長鈍化が予想される。
\現在の金融・経済危機の直接の影響を尋ねたところ、最も多かった回答は「値下げ圧力が高まった」で81%に達した。このほか「原料価格の上昇」(46%)、「未回収売掛金の増加」(29%)、「財務状況が全般的に厳しさを増している」(25%)、「新規採用を停止した」(17%)、「投資を先延ばしした」(11%)などが挙がった。
\独市場に対する評価はおおむね良好で、「インフラ整備度が高い」(61%)、「患者ケアのレベルが高い」(52%)、「医師の教育水準が高い」(41%)などの回答が多かった。マイナス評価では「値下げ圧力が強い」(61%)、「患者の自己負担率が概して高い」(48%)、「技術革新を妨げる公的健康保険のコスト削減対策」(42%)が目立つ。
\政府の医療政策に対する改善要望では「煩雑な行政手続きの簡素化」(55%)、「保険加入者が補装具(眼鏡、補聴器、義肢、車いすなど)を自ら選択できる権利」(39%)などが挙がった。
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