車線維持や衝突回避などの安全運転支援システムや、低速追従などの自律走行システムの開発が進むなか、事故が起きた際の法的責任問題が不明確になっている。急独に進む自動車のエレクトロニクス化に法改正が追いついていないためだ。責任の所在がどこにあるかの判断が困難な場合も多い。21日付『フランクフルター・アルゲマイネ』が報じた。
\衝突が避けられなくなった車両で、「他の自動車に衝突するか、歩行者に突っ込むか」の判断を車載コンピューターに任せられた場合、責任が誰にあるかの判断は極めて難しい。ドライバー(人間)がこの選択を迫られた場合は超法律的緊急事態として過失責任を免れる可能性があるものの、コンピューターは事前に組まれたプログラムに従って判断するため、超法律的緊急事態は当てはまらない。また、メーカーがすべてのケースで客観的に正しい選択を行うプログラムを作成することはほぼ不可能で、メーカーに責任を負わせるのも難しい。
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