ドイツ連邦カルテル庁は23日、オーストリアのセルロース繊維メーカーLenzing AGが独同業Kelheim Hygiene Fibres GmbHの資本90%を取得する計画を却下したと発表した。タンポン製造用ビスコース繊維を手がけるメーカーが両社以外に存在しないことを問題視。アンドレアス・ムント長官は「市場競争がドイツだけでなく、全世界で行われなくなる」と問題点を指摘した。
\同庁によると、タンポン用ビスコース繊維市場は規模が小さい。また、他のビスコース繊維メーカーが同市場への参入に向けて生産設備を整えるには大規模な投資が必要となる。このため、他企業が同市場に参入することは考えにくく、LenzingがKelheim Hygiene Fibresを買収した場合、独占状態が長く続く公算が高いという。
\両社は異議がある場合、デュッセルドルフ高等裁判所に提訴できる。期限は1カ月。
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