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2012/12/5

経済産業情報

ドイツへの移民、大卒の割合高まる

この記事の要約

外国からドイツに移住する移民の高学歴化が進んでいる。連邦労働局(BA)傘下の労働市場・職業研究所(IAB)が11月26日発表した調査レポートによると、新規移民に占める大学卒業資格取得者(大卒者)の割合は2005年の30% […]

外国からドイツに移住する移民の高学歴化が進んでいる。連邦労働局(BA)傘下の労働市場・職業研究所(IAB)が11月26日発表した調査レポートによると、新規移民に占める大学卒業資格取得者(大卒者)の割合は2005年の30%から09年には44%に拡大した(グラフ参照)。ドイツで生まれた移民子女や長期にわたってドイツに居住する移民に比べて教育水準が明らかに高いうえ、ドイツ人の大卒率(18%)も大きく上回っている。

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IABが連邦統計局の小規模国勢調査(マイクロセンサス)のデータを元にまとめた同報告書によると、05年の新規移民数(25~64歳)は15万2,000人で、大卒者はそのうちの4万5,000人を占めた。また、新規移民の数は06年に14万5,000人、07年に11万600万人へと減少した後、08年に13万8,000人、09年に13万9,000人まで回復したものの、05年の水準を下回った。ただ、同年の大卒者の数は6万人と05年を1万5,000人上回った。さらに、調査年の全てで職業教育あるいは大学教育を受けている最中の人が移民全体の5~6%を占めており、同グループが教育を修了する数年後には職業資格保有者/大卒者の比率はさらに増える見通しだ。

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新規移民の09年の出身地域はギリシャ/イタリア/スペイン/ポルトガルが9%、その他のEU旧加盟国(15カ国)が21%、EU新規加盟国が26%、トルコが3%、その他の欧州が12%、欧州以外が30%だった。

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