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2012/12/19

経済産業情報

自動車メーカーでアウトソーシング増加、派遣社員の人件費上昇背景に

この記事の要約

設計・開発などの業務を外部企業に委託する動きが自動車メーカーを中心に拡大している。長期派遣社員の賃金割増制導入など、派遣社員の人件費負担が増えたことが背景にあり、金属労組IGメタルが9月に実施したアンケート調査によると、 […]

設計・開発などの業務を外部企業に委託する動きが自動車メーカーを中心に拡大している。長期派遣社員の賃金割増制導入など、派遣社員の人件費負担が増えたことが背景にあり、金属労組IGメタルが9月に実施したアンケート調査によると、アウトソーシングへの切り替えに伴い従業員を削減した企業は5社に1社、アウトソーシングが目に見えて増加した企業は4社に1社に上った。14日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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アウトソーシングの増加で大きな恩恵を受けているのは新車や試作車、自動車部品の設計・開発を手がけるエンジニアリングサービス企業だ。国内最大手Bertrandt(シュツットガルト近郊エーニンゲン)の2012年9月通期売上高は前年比23%増の7億930万ユーロに拡大。増え続ける業務受注に対応するため、この1年で雇用規模を1,300人拡大した。

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労組はこうした流れに対し、業務分野によっては社内の従業員より外部の企業が開発を請け負う割合が高く、ノウハウ流出につながりかねないと懸念を示している。

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