化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は1月29日、欧州における遺伝子組み換え(GM)ポテトの認可申請を取り下げると発表した。GM作物規制の先行きが読みにくいうえ、消費者や農家、一部政治家の反対が根強いため、欧州でGM関連の投資を見合わせる意向だ。
\BASFは2010年、工業用GMポテト「Amflora」の栽培を欧州連合(EU)から許可された。環境保護団体や一部の加盟国の批判が強く認可手続きが何度も仕切り直しされたため、申請からの承認までの期間は13年に及んだ。同社はその後、さらにGMポテト3種類(「Fortuna」「Amadea」「Modena」)の認可をEUに申請していた。
\BASFは12年、GM作物を取り巻く欧州の環境が好転しないことを受け、GM作物事業子会社BASF Plant Scienceの本社機能を独リンブルガーホーフから米ノースカロライナ州の州都ローリーに移した。
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