独東部のザクセン州デーリチュ(ライプチヒ近郊)にあるシュトルクヴィッツ鉱床で、希土類鉱床がドイツで初めて正式に確認された。同鉱床の探査権を持つ資源開発会社Deutsche Rohstoffが1月31日発表したボーリング調査結果によると、希土類(REE)埋蔵鉱量は440万トン、REE含有量(酸化レアアース品位)は平均0.45%で、金属含有量に換算して2万100トンとなる。このほかにニオブ(Nb)4,000トンが確認された。業界関係者の試算によると、金属の価値は少なくとも20億ユーロに上る。
\シュトルクヴィッツ鉱床は1970年代に東ドイツ(当時)が実施したウラン探索調査で発見された。東ドイツ政府の関心はウランの獲得にあったため、希土類の鉱床は開発されることなく放置されていたが、自動車、電子機器など様々なハイテク製品に欠かせない希土類への需要増を背景に、開発の機運が高まった。
\Deutsche Rohstoffは昨年、探査事業の本格化に向けて子会社Seltenerden Storkwitz AGを設立。地下600メートルまでボーリング調査を実施し、鉱物資源に係わる豪州JORC規定に従って資源量を調査した。鉱床は地中に向かって少なくとも1200メートル以上先まで垂直に伸びる格好をしているため、鉱床の全ての鉱石が採掘できれば、取得できる金属量は8万トンに達すると予測されている。
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