化学大手の独Evonik(エッセン)は22日、新規株式公開(IPO)を4月末にも実施すると発表した。出資者のRAG財団とCVCは計10%を手放す考えで、すでに私募を通してその一部を売却した。IPOの試みは今回4度目。これまでは市場環境の悪化を受け見送ってきた経緯がある。
\RAG財団とCVCはそれぞれ5%を放出し、出資比率を各75%から70%、25%から20%に引き下げる。メディア報道によると、私募では計7%を手放す方針で、すでに約4%を5億5,000万ユーロで売却した。これをもとにEvonikの時価総額を計算すると約145億ユーロに上る。
\IPOは当初、2008年秋に予定していたが、金融危機の発生を受けて先送り。11年と12年にも市場の先行き不透明感を受けて計画を延期した。RAG財団は昨年6月の時点で、上場は13年秋以降になるとの見通しを示していた。
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