米General Motors(GM)の欧州子会社Opel(リュッセルスハイム)の労使は2月28日、経営再建計画の基本方針で合意した。2015年まで賃上げを見送る見返りとして、経営上の理由による整理解雇を16年末まで行わないという内容。これにより、独ボーフム工場での車両生産を本来の計画よりも2年早い2014年末で打ち切る可能性はなくなった。
\ボーフム工場は生産設備が老朽化しており、同社は現行「Zafira」の生産終了に合わせて16年末に車両製造を中止する。経営陣は同工場の従業員3,000人のうち600人を部品生産、同じく600人を倉庫業務で引き続き雇用する考え。このほか、ボーフム市が立ち上げたイニシアチブを通して1,000人以上の転職先を確保することが計画されている。
\GMの欧州事業は赤字が続いており、昨年は営業赤字18億ユーロを計上した。同社は経営再建を通して2010年代半ばまでに黒字転換させる計画だ。競合の米Fordも工場閉鎖などにより欧州事業を15年までに黒字化させる方針。
\