全ドイツ自動車クラブ(ADAC)などは15日、自動車用外観部品のスペアパーツに対する意匠権の廃止を政府に要求した。意匠権で純正品のスペアパーツが保護されているため、市場競争が阻害され、自動車所有者の負担になっていると批判。5月30日に開催される欧州連合(EU)閣僚理事会で、スペアパーツ市場の自由化に向けた法案に賛成するよう求めている。
\ドイツでは外観部品のスペアパーツが意匠権の保護対象となっているため、非純正品が市場から締め出され、交換費用が高くなっている。ADACの調査によると、内装部品の価格上昇率が過去6年間で12%にとどまったのに対し、バンパー、ボンネット、フェンダーなどの外観分品は同40%に達した。外観スペアパーツの意匠権が廃止されれば、価格の上げ幅は抑制されるというのがADACなどの見解だ。
\これに対し政府は、新しい自動車デザインを保護するにはスペアパーツの意匠権規制が欠かせないと主張。独自動車工業会(VDA)も模造品対策を理由に規制の継続を求めている。
\今回の要望書はADACとドイツ消費者センター連盟(vbzb)、ドイツ部品販売連合会(GVA)、欧州自動車部品製造連合会(CLEPA)、ドイツ卸売・貿易業者連盟(BGA)、ドイツ自動車販売業者中央連合会(ZDK)、保険業界が共同で作成した。
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