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2013/6/12

企業情報

Siemens AG―発電所建設事業の統括拠点を韓国に移管―

この記事の要約

電機大手の独Siemens(ミュンヘン)が発電所建設事業の統括拠点をドイツのエアランゲンとオッフェンバッハから韓国に移管する。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が11日付で報じたもので、ドイツとオーストリアでは人員削減 […]

電機大手の独Siemens(ミュンヘン)が発電所建設事業の統括拠点をドイツのエアランゲンとオッフェンバッハから韓国に移管する。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が11日付で報じたもので、ドイツとオーストリアでは人員削減が行われる。広報担当者は人員整理に向けて従業員代表と協議を開始したことを認めた。

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エネルギー部門を統括するミヒャエル・ジュス取締役は3月末、発電所建設事業の統括拠点を韓国に建設する趣意書を韓国政府代表と取り交わした。2017年から同拠点で事業を開始する。

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これに伴い今後3年間にエアランゲンとオッフェンバッハおよびオーストリアのウィーンで従業員を削減。ウィーン拠点は閉鎖する。

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統括拠点を韓国に移管するのは、主要顧客とサプライヤーがアジアに多いほか、アジアでの競争が激化しているためだ。世界の競合企業は10年前の約20社から5倍の100社へと増加した。アジア勢が急速に増えている。

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足元の欧州で市場が低迷していることも影響している。ドイツでは再生可能エネルギーを優先する「エネルギー転換政策」を受けて、火力発電所の需要が大幅に減少。債務危機の直撃を受ける南欧諸国では発電所建設の資金調達が難しくなっている。

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