トヨタ自動車は低迷するドイツ市場販売を上向かせる意向だ。現地法人Toyota Deutschlandの保田俊朗社長が『ハンデルスブラット』紙に明らかにしたもので、ハイブリッド車の販売強化などを通して実現していく。
\同社のドイツ販売台数(Lexusを含む)は2006年に14万8,000台に達し、一時は20万台の達成を目指していた。だが、その後は減少傾向が続いており、2010年以降は10万台を割り込んでいる。今年は当初8万台を目指していたものの、現時点では7万8,000台を見込む。
\販売台数が伸び悩むのは市場が低迷しているほか、利益率を引き上げるために割引販売を抑制しているためだ。保田社長は利益率を押し下げる新古車について、同社の販売に占める割合を従来の30%から20%に圧縮した。
\ハイブリッド車で受注から納車までの期間が6~9カ月と長いことも販売不振を助長してきた。納車期間が長期化する背景にはバッテリーパックを日本からの輸入に全面依存していることがある。バッテリーパックの需要が大きく、欧州市場向けに振り向ける余地が小さいためだ。
\ただ、最近はガソリン価格の低下を受けて米国のハイブリッド車需要が減少しているため、今後はバッテリーパックの欧州向け輸出が増え、納車期間が3~4カ月に短縮。同社は顧客増につなげる意向だ。保田社長によると、トヨタのドイツ販売に占めるハイブリッド車の割合は現在40%にとどまるものの、潜在需要は同60%に達するという。
\ドイツ販売の拡大に向けては、「Auris」のコンビモデルである新発売の「Touring Sports」にも期待をかけている。
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