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2013/11/27

経済産業情報

電気自動車の中国販売をVWが凍結、需要不足とインフラ未整備で

この記事の要約

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は中国同業の第一汽車(FAW)と共同開発した電気自動車(EV)「Carely」の販売を当面、見合わせる意向だ。22日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じたもので、広報担当者 […]

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は中国同業の第一汽車(FAW)と共同開発した電気自動車(EV)「Carely」の販売を当面、見合わせる意向だ。22日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じたもので、広報担当者は充電インフラの欠如と需要不足が理由であることを明らかにした。上海汽車(SIAC)と共同開発のEVブランド「Tantus」でも販売が凍結されるとみられる。

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背景にはEVの開発が中国政府の圧力を受けて行われたことがある。政府は外国メーカーと中国企業の合弁でのEV開発を通して技術的なノウハウを早急に吸収し、同分野で主導的な立場に立つことを狙っている。だが、EVには後続距離が短いなどのデメリットがあり、需要拡大の前提が欠けている。

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競合の独BMWは華晨中国汽車(Brilliance)と共同で立ち上げたブランド「Zinoro」で来年、EVを市場投入するものの、需要が小さく充電インフラも未整備のため、当面はレンタルに限定し販売は見合わせる方針だ。

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