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2013/12/4

経済産業情報

乗用車市場が安定化、11月新車登録が実質3%増に

この記事の要約

ドイツ連邦陸運局(KBA)が3日発表した2013年11月の乗用車新車登録台数は25万4,651台で、前年同月を2.0%下回った。比較対象の12年11月に比べ営業日数が1日少なかったことが響いた格好で、営業日数調整後の実質 […]

ドイツ連邦陸運局(KBA)が3日発表した2013年11月の乗用車新車登録台数は25万4,651台で、前年同月を2.0%下回った。比較対象の12年11月に比べ営業日数が1日少なかったことが響いた格好で、営業日数調整後の実質では3%増加した。7~11月の同新車登録台数は前年同期比1%減で、減少幅は1~6月の8%を大きく下回っており、市場は安定化の方向に向かっている。

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1~11月の新車登録台数は前年同期比4.9%減の273万7,111台だった。独自動車工業会(VDA)は今年通期の登録台数を前年比5%減の293万台と見込んでいる。

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11月の増加率が最も大きかった部門はSUVで、前年同月から20.3%増加。ユーティリティも13.3%伸びた。中型車は17.8%減と大幅に落ち込んだ。ガソリン車・ディーゼル車以外の登録台数は全体の1.6%で、その半分以上をハイブリッド車(2,159台)が占めた。電気自動車(EV)は757台にとどまったものの、増加率は145.8%に上った。走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均134.3グラムで、前年同月から3.1%低下した。

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増加率が最も大きかったブランドはシュコダで、31.7%増の1万4,552台に拡大した。ジープ(30.7%増の724台)とマツダ(20.1%増の3,814台)がこれに続いた。

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ドイツ車ではスマート(15.1%増の2,364台)とミニ(14.3%増の2,893台)が2ケタ増となり、フォード(7.6%増の1万7,642台)とフォルクスワーゲン(1.8%増の6万638台)も前年同月を上回った。オペルは4.1%減の1万6,870台。高級車4ブランドはすべて落ち込んでおり、各ブランドの実績はポルシェが2.5%減の1,460台、メルセデスが10.7%減の2万3,435台、アウディが14.0%減の2万2,020台、BMWが14.1%減の1万9,400台だった。

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マツダ以外の日本車では日産(17.3%増の4,598台)とスズキ(5.0%増の2,325台)が増加した。その他のブランドはホンダが2.5%減の1,550台、トヨタが2.6%減の6,453台、レクサスが9.4%減の154台、三菱が15.9%減の1,428台、スバルが57.2%減の323台。

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日本車以外の主な輸入ブランド車ではセアト(11.5%増の7,677台)、現代(6.7%増の8,149台)、プジョー(3.4%増の4,737台)、起亜(0.5%増の4,165台)が増加。ルノー(7.1%減の9,053台)、ダチア(7.8%減の3,455台)、フィアット(8.2%減の4,938台)、ランドローバー(8.9%減の914台)、シトロエン(10.2%減の3,615台)、ボルボ(16.7%減の2,327台)、シボレー(41.0%減の1,234台)は落ち込んだ。

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VDAが同日発表した11月の国内乗用車生産台数は前年同月比12%増の53万9,600台に拡大した。輸出台数は同12%増の40万9,800台。1~11月の生産台数は前年同期比1%増の508万8,800台、輸出台数は同1%増の390万7,200台だった。

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