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2013/12/11

経済産業情報

15歳学力が3科目すべてで上昇=国際学力テスト

この記事の要約

経済協力開発機構(OECD)は3日、世界65カ国の15歳の生徒を対象に2012年に実施した国際学力到達度テスト(PISA)の結果を発表した。ドイツは科学的リテラシー(自然科学)で前回を4ポイント上回る524点を獲得。参加 […]

経済協力開発機構(OECD)は3日、世界65カ国の15歳の生徒を対象に2012年に実施した国際学力到達度テスト(PISA)の結果を発表した。ドイツは科学的リテラシー(自然科学)で前回を4ポイント上回る524点を獲得。参加65カ国・地域中で前回より1位上がって12位にランクした。読解力も前回より11ポイント高い508点に伸び、19位から17位にランクアップ。数学は1ポイント高い514点に改善したものの、順位は16位で変わらなかった(表参照)。

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今回のテストで重点が置かれた数学では、性別による学力差が目立った。女子の平均得点は男子より14点低く、点差は2003年の調査(9点差)から広がったほか、OECD平均(11点差)を上回った。また、習熟度レベルが5以上(6が最高)の男子が同性全体の20%に達したのに対し、女子は15%にとどまった。数学の学力が低い(習熟度レベル2未満)生徒は男子の17%に対し、女子は19%だった。

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親の社会的地位や収入が子供の学力を左右する傾向も依然として顕著だ。親が高学歴・高収入の家庭の子どもと低学歴・低収入の家庭の子どもの得点差は43点に達し、調査対象国中9位という不名誉な結果となった。低学歴・低収入の家庭にもかかわらず数学の習熟度が高かった子ども(リジリエンス)の割合は割合7%で、上海(19%)、香港(18%)、シンガポール(15%)、日本(11%)など、数学でトップクラスだった国・地域に比べ低い。

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両親ともドイツ人の子供と移民の子供との間にも54点の得点差があった。

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