信用協同組合の上部銀行DZ Bankが8日発表した試算によると、ドイツ人の金融資産総額は昨年5兆2,000億ユーロに達し、前年から2,700億ユーロ拡大した。低金利で預金額の伸びは比較的小さかったものの、株式市場の好調を受けて株関連の資産が大きく増加。金融資産総額はインフレ率を加味した実質でも3.8%拡大した。
\主要株式指標であるDAX(ドイツ株価指数)は昨年1年間で25.5%上昇。株価高の効果でドイツ人の金融資産は1,100億ユーロ押し上げられた。
\株式を直接ないしファンドなどを通して間接的に所有するドイツ人は840万人で、10年前の1,200万人強から大幅に減少している。2000年代初頭のハイテクバブル崩壊の影響が現在も尾を引いているためで、株式投資を行う人は他の先進国に比べ少ない。DZ Bankはこうした事情を踏まえ、株式に投資するドイツ人が多ければ、昨年の金融資産の増加幅がより大きくなっていたとの見方を示した。
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