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2014/1/29

企業情報

Daimler AG―印トラック事業が不振―

この記事の要約

乗用車大手の独Daimler(シュツットガルト)がインドのトラック市場で苦戦している。同国経済の成長率が予想に反して大きく低下しているためで、現地工場の稼働率は大幅に低迷しているもようだ。『フランクフルター・アルゲマイネ […]

乗用車大手の独Daimler(シュツットガルト)がインドのトラック市場で苦戦している。同国経済の成長率が予想に反して大きく低下しているためで、現地工場の稼働率は大幅に低迷しているもようだ。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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同社は2011年、印市場の開拓に向けて現地ブランド「Bharat-Benz」を立ち上げた。7億ユーロを投じてチェンナイに設立した工場の生産能力は3万6,000台で、2倍の7万2,000台に拡大することも視野に入れていた。だが、同ブランドの昨年の販売台数はザンビア、スリランカ、ケニアへの輸出を含めても7,000台弱にとどまったもよう。

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インドの国内総生産(GDP)成長率は2010年が実質8.4%、11年が同6.5%、12年が5.0%と年々低下している。13年も5%程度と推測されている。これを受けてトラックの潜在顧客は購入を先延ばし。現地競合が大幅な割引を行っていることもあり、Bharat-Benzの販売は低迷している。

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現地商用車子会社DICV(Daimler India Commercial Vehicles)は赤字を計上しているもようで、5月に親会社Daimlerから資本注入を受ける見通しだ。

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