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2014/5/7

経済産業情報

独乗用車市場5カ月ぶりに縮小、4月新車登録3.6%減に

この記事の要約

ドイツ連邦陸運局(KBA)が5日発表した2014年4月の乗用車新車登録台数は27万4,097台となり、前年同月比で3.6%減少した。1年前の水準を下回るのは5カ月ぶり。イースターの連休が今年は4月に当たったほか、メーカー […]

ドイツ連邦陸運局(KBA)が5日発表した2014年4月の乗用車新車登録台数は27万4,097台となり、前年同月比で3.6%減少した。1年前の水準を下回るのは5カ月ぶり。イースターの連休が今年は4月に当たったほか、メーカーの販促が縮小していることが反映された格好で、デュースブルク・エッセン大学自動車研究センター(CAR)のフェルディナント・ドゥーデンフェファー所長は、市場の回復傾向は続いているとの見方を示した。1~4月の新車登録は前年同期比2.9%増の98万5,850台に拡大した。

4月は新車登録全体の4分の1(割合25.6%)を占めるコンパクトクラスが前年同月を0.5%下回ったほか、小型車(同16.2%)と中型車(同13.2%)もそれぞれ16.2%、3.1%落ち込んだ。SUVは26.0%増と好調で、大型車(19.3%増)とキャンピングカー(15.4%増)も2ケタ台の伸びを記録した。

新車登録に占めるガソリン車の割合は50.5%、ディーゼル車は同48.0%に上った。走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均135.0グラムで、前年同月を1.6%下回った。

増加率が最も大きいブランドはマツダで、前年同月比35.0%増の3,796台に拡大した。これにジープ(28.2%増の663台)、日産(20.1%増の4,626台)が続く。

ドイツ車はポルシェが21.8%増の2,770台に拡大した以外は軒並み減少した。各ブランドの実績はフォードが0.8%減の1万9,271台、アウディが1.8%減の2万5,796台、BMWが2.6%減の2万349台、オペルが2.8%減の1万9,741台、フォルクスワーゲン(VW)が4.9%減の6万523台、メルセデスが5.7%減の2万5,717台、ミニが18.3%減の2,517台、スマートが24.0%減の2,318台。

マツダと日産以外の日本車はすべて減少した。スズキ(0.9%減の2,701台)以外は減少率が2ケタ台に上っており、トヨタは13.6%減の5,730台、レクサスは20.0%減の100台、ホンダは22.8%減の1,964台、三菱は37.6%減の1,662台、スバルは65.5%減の407台にそれぞれ落ち込んだ。

日本車以外の主な輸入ブランドではシュコダ(12.4%増の1万4,337台)、ランドローバー(12.0%増の1,315台)、ルノー(4.9%増の1万27台)、起亜(2.7%増の5,536台)、フィアット(1.8%増の7,719台)が増加。シトロエン(1.9%減の4,409台)、現代(3.4%減の8,175台)、セアト(5.7%減の7,156台)、プジョー(5.9%減の5,372台)、ダチア(7.4%減の4,292台)、ボルボ(7.7%減の2,526台)は落ち込んだ。米ゼネラル・モーターズ(GM)が15年末で欧州販売を打ち切るシボレーは86.2%減の387台と大幅に縮小している。

一方、独自動車工業会(VDA)が同日発表した4月の国内乗用車生産台数は49万1,500台で、前年同月を2%下回った。輸出台数は同1%増の37万7,400台。1~4月の累計は生産台数が前年同期比7%増の196万9,400台、輸出台数が同8%増の152万3,200台だった。