自動車大手のDaimler（シュツットガルト）が収益力の強化に向けてドイツ本国の販売組織再編を計画している。従業員代表の事業所委員会が21日明らかにしたもので、同委は「販売組織の解体」は認められないとして抵抗の構えを見せている。
同委によると、Daimlerは国内に33カ所ある支店を計24の地域グループに統廃合するとともに、158カ所ある事業拠点のうち36カ所を売却する考え。乗用車と商用車の販売系列を明確に分ける方針で、乗用車を13地域グループ、商用車を11地域グループに再編する。
これらの措置の影響を受けるのは販売部門の社員の約10％に当たる1,500人強で、340人は削減される。
乗用車部門の売上高営業利益率は現在6.5％で、競合のBMW、Audiを大きく下回っている。同社はこれを10％に引き上げ、競合2社に追いつく考えだ。販売部門の責任者は4月の時点で、直営販売組織は現在の形態では競争力がないとして、組織再編の必要性を強調していた。
