電気通信大手のDeutsche Telekom（ボン）は6日、保険大手のAllianzとデジタルサービス分野で提携すると発表した。企業向けITセキュリティの総合サービスを提供するほか、消費者にもスマートホームなどの総合ソリューションを販売していく。
企業向けにはサイバー攻撃などの予防策やネットワークセキュリティ、リスク管理などの包括サービスを提供。顧客企業が被害を受けた場合は、Allianzが年に最大5,000万ユーロの保険金を支払う。まずは年間売上高1億5,000万ユーロ以上の企業に照準を合わせる意向だ。
米国家安全保障局（NSA）による大規模な情報収集活動が発覚したことを受け、企業の間にはITセキュリティの総合的なサービスを求める声が高まっており、Allianzは同分野の欧州保険市場規模が今後5年間で7億～9億ユーロに拡大すると予想している。
消費者向けのスマートホーム・サービスではDeutsche Telekomが技術面を担当。例えば水道管の漏水があった場合は監視センサーから顧客のスマートフォンとAllianzの緊急ヘルプサービス部署に自動通報する。Allianzは必要があれば修理事業者を派遣し、精算も引き受ける。
両社はこのほか、ヘルスケア分野でもデジタルサービスを提供していく。高齢者が自立した生活を送れるよう支援することなどを念頭に置いている。
