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2014/6/25

経済産業情報

エアバス、A380型機の一部でドア交換へ

この記事の要約

航空機大手のエアバスが超大型機「A380」でドアの交換・付け替えを実施する。ドアの不具合で機内の気圧が低下するなどのトラブルが相次いだため。北ドイツ放送協会(NDR)が情報番組「ハンブルク・ジャーナル」で報じた。 同報道 […]

航空機大手のエアバスが超大型機「A380」でドアの交換・付け替えを実施する。ドアの不具合で機内の気圧が低下するなどのトラブルが相次いだため。北ドイツ放送協会(NDR)が情報番組「ハンブルク・ジャーナル」で報じた。

同報道によると、A380のドアの不具合は、密閉されているはずのドアに隙間が発生するというもの。エアバスの広報担当は同型機の一部に不具合があることを認めたうえで、ドア交換・付け替えの対象になる機体は10機に1機程度との見通しを明らかにした。「ドアの隙間が大きく開く」というハンブルク・ジャーナルの報道については「航空機のドアは機体内外の気圧の差(差圧)によって密閉されており、物理的に起こりえない」と反論した。

ただ、今年1月には、シンガポール航空のロンドン発シンガポール行きA380で機内の気圧が急激に低下し、アゼルバイジャンのバクー空港に緊急着陸した。また、英『デイリーメール』(オンライン版)が乗客の証言として報道したところによると、昨年2月13日にもバンコク発香港行のエミレーツ航空のA380が上空2万7,000フィートを飛行中、「爆発したようなすさまじい音」を出した。「ドアを見ると、わずかに開いており、機内はすさまじい騒音で、非常に寒かった。機内のスタッフが毛布でドアの隙間をふさいだ」という。

エミレーツ航空など複数の航空会社から苦情が寄せられたため、エアバスは対策に乗り出したもようだ。