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2014/7/2

経済産業情報

郊外型小売店が都市中心部に相次ぎ出店

この記事の要約

スウェーデン系家具販売大手イケアは6月30日、独ハンブルクのアルトナ地区に同社初の都市型店舗を開設した。消費者の行動パターンの変化を踏まえた取り組みで、ディスカウントスーパー大手のアルディ・ジュドも同日、高級ブランド店が […]

スウェーデン系家具販売大手イケアは6月30日、独ハンブルクのアルトナ地区に同社初の都市型店舗を開設した。消費者の行動パターンの変化を踏まえた取り組みで、ディスカウントスーパー大手のアルディ・ジュドも同日、高級ブランド店が立ち並ぶデュッセルドルフの目抜き通りケーニヒスアレーに新規店をオープンした。

ドイツではこれまで、郊外型の大型店に車で出向き、商品を一度に大量購入する消費者が多かった。近年は近場でこまめに買い物をする人が増えており、イケアはこれを踏まえて都市型店舗を開設した。アルトナ店をパイロットプロジェクトと位置づけており、成果が出れば他の都市にも開設するとみられる。

アルトナ店は床面積が1万8,000平方メートルで、同社の店舗平均を約20%下回る。ただ、ショーウィンドーなどのデコレーションに力を入れているため、コストは平均を約60%上回る8,000万ユーロに達した。

アルディ・ジュドのケーニヒスアレー店はレイアウトや売り場面積、品ぞろえなどの面で既存店舗と違いがない。テナント料が郊外に比べて高いため、売り場面積当たりの売上高をどれだけ高くできるかがカギとなりそうだ。