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2014/7/9

企業情報

ヒューゴ・ボス―新物流センターで収益力強化へ―

この記事の要約

高級アパレル大手の独ヒューゴ・ボスは4日、欧州全域をカバーする物流センターの操業を開始した。物流効率を引き上げるとともに、直営店の在庫を圧縮。利益拡大につなげる意向だ。 新物流センターの所在地は西南ドイツの小都市フィルダ […]

高級アパレル大手の独ヒューゴ・ボスは4日、欧州全域をカバーする物流センターの操業を開始した。物流効率を引き上げるとともに、直営店の在庫を圧縮。利益拡大につなげる意向だ。

新物流センターの所在地は西南ドイツの小都市フィルダーシュタット。メッチンゲン本社のほか、シュツットガルト空港、国道27号線のジャンクション、インターチェンジに近い。小売店は発注から48時間以内に製品を受け取れる。ドイツ国内であれば24時間が上限だ。

同社の物流センターではこれまで、従業員がセンター内を走り回るなど無駄が多かった。新センターはほぼ全自動となっており、従業員の作業は値札と盗難防止用タグの取り付けに限られる。

センターは縦279メートル、横122メートル、高さ21メートルと巨大だ。当初は250人が2シフト24時間体制で勤務する。必要に応じてセンターを拡張できる。

同センター開設の背景には直営店事業を強化していることがある。直営店はテナント料の高い一等地にあるため、倉庫面積を増やすとコストが膨張。店舗数が増えれば増えるほど、利益が圧迫される懸念がある。売上高に占める直営店事業の割合は現在60%に上る。同社はこれを2015年までに80%へと引き上げる計画だ。