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2014/9/3

経済産業情報

余暇の理想と現実、ギャップ大きく

この記事の要約

ドイツ人の多くは友人や家族とともに充実した余暇を過ごしたいと考えているものの、実際の生活はそうした理想から大きくかけ離れている――。未来問題財団が8月27日発表した市民調査レポート『フライツァイト・モニター(2014年版 […]

ドイツ人の多くは友人や家族とともに充実した余暇を過ごしたいと考えているものの、実際の生活はそうした理想から大きくかけ離れている――。未来問題財団が8月27日発表した市民調査レポート『フライツァイト・モニター(2014年版)』で、そんな実態が浮かび上がった。

同財団は14歳以上のドイツ市民4,000人を対象にアンケート調査を実施した。それによると、余暇の過ごし方として「友人とともに過ごすこと」が最も重要だと回答したのは全体の74%に達し、最大となった。これに「おいしいものを飲み食いする」(65%)、「パートナーとともに過ごす」(63%)、「ゆったりする・何もしない・ベッドで過ごす」(59%)、「子供・家族とともに過ごす」(55%)が続いた。全体的に家族、友人との関係を重視していることが分かる。

だが、実際に「少なくとも週に一度、友人と会っている」と人は2%にとどまった。20年前の1994年の調査では同回答が18%に上っており、社会関係の希薄化が本人の希望とは裏腹に進んでいるようだ。

一方、この20年間の余暇の過ごし方の推移をみると、情報通信に関連した活動の比重が大きく増えており、「コンピューターを週に1度以上、利用する」との回答は94年の9%から60%に急拡大。インターネットも同33%から71%に伸びた。新聞・雑誌を読む人は73%と多いものの、20年前に比べると12ポイント減少している。

余暇の過ごし方で最も多いのは「テレビの視聴(週に1度以上)」で97%を占めた。65歳以上は同98%、14~29歳は94%と世代による差は小さい。