ドイツ政府はこれまで連邦鉄道局(EBA)が担ってきた鉄道車両の認可手続きをDekraやテュフズードなど民間の認証機関に委ねる意向だ。技術監査の時間を短縮化し、鉄道会社への車両納入が遅れないようにすることが狙いで、11月にも当該法案を閣議決定する。所轄大臣であるアレクサンダー・ドブリント連邦交通相が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に明らかにした。
同国ではドイツ鉄道(DB)がシーメンスなどに発注した鉄道車両の納入が大幅に遅れ、ダイヤの運行に大きなしわ寄せが出ている。納期遅れの原因の1つはEBAの「お役所仕事」にあるもようで、政府は認可手続きを民間に委ねることでこうした弊害を排除する考え。既存車両のメインテナンス、改造の技術監査も民間が行うようにする。
EBAは民間企業による鉄道車両の技術監査を監督。これまで同様、認可の最終的な責任を負う。