自動車部品大手の独コンチネンタルは25日に開幕するハノーバー国際商用車見本市(IAA)で、タンポポ由来の天然ゴムを原料とする試作タイヤを公開する。今後、本社所在地のハノーバーと、スウェーデンでテストを実施し、5~10年後に量産へとこぎ着ける意向だ。
同社はロシアタンポポの根から天然ゴムを採取する。ロシアタンポポから天然ゴムが取れることは第2次世界大戦当時から知られていたが、交配により天然ゴムの産出量が多い品種が出現した。作付面積ベースでみてゴムの木に匹敵する生産性を持つという。
天然ゴムの価格は現在、低迷しているものの、コンチネンタルは長期的に上昇すると見込んでいる。ゴムの木が熱帯地方でしか栽培できないのに対し、タンポポは欧州でも大量に栽培できることから、同社の期待は大きい。
ブリヂストンも天然ゴム供給源の多様化に向けてロシアタンポポの研究活動を進めている。