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2014/10/22

経済産業情報

ルフトハンザが競争激化でアブダビ線廃止

この記事の要約

独航空最大手のルフトハンザは16日、フランクフルト~アブダビ(アラブ首長国連邦=UAE=)間のフライトを2015年の夏ダイヤから廃止すると発表した。アブダビに本拠を置く国営エティハド空港がコードシェア便を利用して独~アブ […]

独航空最大手のルフトハンザは16日、フランクフルト~アブダビ(アラブ首長国連邦=UAE=)間のフライトを2015年の夏ダイヤから廃止すると発表した。アブダビに本拠を置く国営エティハド空港がコードシェア便を利用して独~アブダビ間のフライトを大幅に拡充した結果、市場が供給過多に陥り採算が取れなくなったためと説明している。独当局はこの問題を重視しており、アレクサンダー・ドブリント交通相は15日、UAEとの航空協定見直しに向けて協議する考えを明らかにした。

ルフトハンザはフランクフルト~アブダビ線を1日1本、運行している。

これに対しエティハドは同2本を運行。出資先であるエア・ベルリンなどとのコードシェア便を含めると独~アブダビ間のフライト数は週49便に達する。

ルフトハンザは国から補助金を受けているアラブ系の航空会社が欧州の主要空港の競争力を弱める目的で欧州~アラブ間の支線網を意図的に拡充していると批判している。独連邦航空庁(LBA)が先ごろ、エア・ベルリンとエティハドのコードシェア便、合わせて34便の承認を取り消したのは、こうした事情を踏まえてのこととみられる。

メディア報道によると、LBAは両社のコードシェア便に対する不承認決定を当面、凍結するもようだ。エティハドとのコードシェア便提携が大幅に減少するとエア・ベルリンの経営不振が一段と深刻化し、人員削減につながる恐れがあると判断したという。