フォルクスワーゲン（VW）の商用車子会社MAN（ミュンヘン）は28日の決算発表で、2014年12月期の営業利益予測を引き下げた。主力市場である欧州とブラジルの低迷を受けて業績が振るわないためで、前期実績（3億900万ユーロ）を「大幅に上回る」としていた従来予測を「わずかに上回る」に下方修正した。
7-9月期（第3四半期）の営業利益は8,200万ユーロで、前年同期を49％下回った。欧州経済低迷のほか、14年1月の新排ガス規制（「ユーロ6」）導入を控えてトラックの駆け込み需要があった昨年の反動が響いた格好だ。売上高も5％減の35億1,500万ユーロに後退し、新規受注高は20％減の34億7,300万ユーロと大きく落ち込んだ。
同社は欧州市場に強く依存していることが業績の足かせとなっており、今後はアジアやアフリカなど欧州域外の事業を強化する考えだ。
