Ifo経済研究所が12月18日発表した同月のドイツ企業景況感指数は105.5となり、前月の104.7から0.8ポイント上昇した。同指数は5月から6カ月連続で悪化したが11月に増加へと転じており、改善は2カ月連続。Ifoのハンスヴェルナー・ジン所長は「石油価格とユーロ相場の下落がドイツ経済へのクリスマスプレゼントとなっている」との見方を示した。
今後6カ月の事業見通しを示す期待指数が101.1となり、前月の99.8から1.3ポイント上昇した。ノルデア銀行のエコノミストはロイター通信に、石油価格の下落は内需と輸出のプラス材料となると指摘。期待指数の上昇は景気回復の期待を呼び起こしているとの見方を示した。
事業の現状判断を示す指数は横ばいの110.0にとどまった。このため、第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP)は大きな伸びが期待できないとみられる。
企業景況感を分野別でみると、製造業では現状判断がやや落ち込んだものの、期待指数は2カ月連続で上昇。4カ月ぶりに節目となるゼロを上回った。
卸売業は現状判断がやや悪化、期待指数が大幅上昇となり、全体では3カ月連続で改善した。小売業は現状判断がやや改善したものの、期待指数が大きく落ち込み、全体でも悪化した。
建設業は現状判断、期待指数がともに微減となった。