製薬・化学大手の独メルク（ダルムシュタット）が3日発表した2014年12月期決算の営業利益（EBITDA、特別費計上前）は前期比4.1％増の33億8,770万ユーロとなり、過去最高を記録した。電気製品向け化学材料メーカーAZエレクトロニック・マテリアルズの買収が奏功。売上高も5.5％増えて過去最高の112億9,150万ユーロとなった。最終利益は3.7％減の11億5,730万ユーロだった。
15年12月は売上高で微増、EBITDA（同）で前期水準以上を見込む。同社は昨年、AZを買収したほか、米試薬大手シグマ・アルドリッチを同社史上最大の170億ドルで買収する計画を発表。また医薬品開発リスクを軽減するため米ファイザーとの提携も取り決めた。カールルートヴィヒ・クレイ社長はこれらの措置により将来の成長に向けた土台を築いたと述べ、事業の先行きに自信を示した。
