米連邦準備理事会(FRB)は11日、米国で事業を展開する大手銀行を対象に実施したストレステスト(健全性審査)の第2弾の結果を発表した。計31行のうち三菱UFJフィナンシャルグループの米子会社(MUFGアメリカズ・ホールディングス)を含む28行が無条件で合格。米銀バンク・オブ・アメリカも条件付きで合格となったものの、ドイツ銀行の現地子会社は西サンタンデール銀行の子会社とともに不合格となった。ドイツ銀は改善する意向を表明した。
FRBのストレステストはリーマンショックを受けて2009年に導入されたもので、リスク加重資産に対する中核自己資本の割合を示す自己資本比率(ハードデータ)の審査(DFAST)と、リスク管理や内部チェックなどのソフトデータ審査(CCAR)の2部門からなる。
ドイツ銀の現地子会社ドイチェ・バンク・トラスト・コーポレーション(DBTC)は今回、初めて同テストの対象となった。5日に発表されたDFAST結果では合格となったものの、CCARでは質的な問題を理由に不合格となった。この結果、同子会社は配当支払いや自社株買い、新株発行を禁止されることとなった。
DBTCは支払い取引と富裕層向け資産管理を手がけている。ドイツ銀行の資産総額に占める割合は5%にとどまっており、今回のテスト結果が同行の業績にもたらす影響は小さいものの、同子会社が不合格となったことで企業イメージは傷ついた格好だ。
サンタンデールの米子会社サンタンデール・ホールディングスUSAは2回連続で不合格となった。