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2015/5/27

企業情報

フレゼニウス・メディカル・ケア―人工透析の周辺事業を強化―

この記事の要約

医療大手のフレゼニウス・メディカル・ケア(FMC、バート・ホームブルク)は19日の株主総会で、中核事業である人工透析の周辺領域で事業を拡大する方針を明らかにした。人工透析分野ではすでに世界最大手となっており、買収を通した […]

医療大手のフレゼニウス・メディカル・ケア(FMC、バート・ホームブルク)は19日の株主総会で、中核事業である人工透析の周辺領域で事業を拡大する方針を明らかにした。人工透析分野ではすでに世界最大手となっており、買収を通した事業の拡大は独禁法上、限界に達していることから、周辺領域を開拓していく。

同社は人工透析の周辺事業を「ケアマネジメント」と命名した。人工透析を受ける腎臓病患者は心不全、高血圧など他の病気を併発することが多いため、FMCはこれらの患者に包括的な医療サービスを提供していく考えだ。また、腎臓病患者は血液検査を定期的に受ける必要があるため、同検査サービス分野も展開していく。

ケアマネジメント事業の売上高を今年は2倍の約20億ユーロに拡大する計画で、買収も視野に入れている。2020年にはFMCの売り上げに占める同事業の割合を昨年の7%から18%へと引き上げる目標だ。