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2015/6/24

企業情報

ドイツ鉄道―利益目標引き下げ―

この記事の要約

ドイツ鉄道(DB)が2015年の利益目標を引き下げたもようだ。内部文書をもとにロイター通信が23日報じたもので、当初22億ユーロとしていた営業利益(EBIT)を20億ユーロに下方修正した。 背景には鉄道機関士労組GDLが […]

ドイツ鉄道(DB)が2015年の利益目標を引き下げたもようだ。内部文書をもとにロイター通信が23日報じたもので、当初22億ユーロとしていた営業利益(EBIT)を20億ユーロに下方修正した。

背景には鉄道機関士労組GDLが数度にわたって実施した大規模なストライキや、長距離路線バス市場の拡大を受けて長距離鉄道の顧客数が減少していることがある。1~5月のEBITは6億2,500万ユーロで、目標の7億8,000万ユーロを20%割り込んだ。長距離鉄道部門の利益は目標の半分以下にとどまり、鉄道貨物部門は赤字になったという。

下方修正した20億ユーロの利益目標も達成は難しい。6~12月の利益を大幅に拡大しなければならないためで、DBの役員は15年のEBITが最終的に17億ユーロ程度にとどまるとの見方を示した。

経営陣は業績不振を受けてコスト削減を強化する方針で、ベルリン本社では今年、コストを5,000万ユーロ圧縮。来年以降は同1億ユーロに拡大する。