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2015/7/15

経済産業情報

玩具の有害物質に関する独の規制、EU法違反が確定

この記事の要約

玩具に含まれる有害物質に関するドイツの規制は欧州連合(EU)法に抵触しているかをめぐる係争で、欧州司法裁判所(ECJ)は9日、同規制がEU法に反するとした一般裁判所(下級審)判決を支持した。判決理由で裁判官は、加盟国はE […]

玩具に含まれる有害物質に関するドイツの規制は欧州連合(EU)法に抵触しているかをめぐる係争で、欧州司法裁判所(ECJ)は9日、同規制がEU法に反するとした一般裁判所(下級審)判決を支持した。判決理由で裁判官は、加盟国はEUと異なる規制を導入できるものの、そうした規制はEU規制よりも基準が厳しくなければならないと指摘した。

EUでは2009年、玩具に含まれる有害物質の新しい許容上限値を定めた指令(2009/48/EC)が公布された。これに対しドイツは、鉛、バリウム、アンチモン、ヒ素、水銀についてはEUの旧指令(88/378/EEC)に基づく規制の方が適切だとして、同規制を継続することへの許可を欧州委員会に申請。同委は12年3月、鉛とバリウムについては13年7月21日まで旧基準の適用を認めたものの、アンチモン、ヒ素、水銀については申請を却下した。

ドイツはこれを不服として提訴したものの一審の一般裁判所は、旧規制の方が新規制よりも基準が厳しいとするドイツの主張は鉛については適切なものの、アンチモン、ヒ素、水銀については確認できいとして訴えを棄却した(バリウムについては許容上限値が改正されたため、係争の対象から外された)。欧州司法裁は今回、一般裁判所の判決に誤りはなかったとの判断を示した。

EUの新規制は有害物質の許容溶出量を基準としているのに対し、旧規制は許容含有量を基準としていた。

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