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2015/8/19

企業情報

電気化学工業―独バイオ医薬品研究開発会社を買収―

この記事の要約

電気化学工業(デンカ)は7日、バイオ医薬品の研究開発を手がける独アイコン・ジェネティクスを独ノマッド・バイオサイエンスから完全買収すると発表した。健康・医療分野に経営資源を集中する戦略に基づく措置。買収金額は最大で7,5 […]

電気化学工業(デンカ)は7日、バイオ医薬品の研究開発を手がける独アイコン・ジェネティクスを独ノマッド・バイオサイエンスから完全買収すると発表した。健康・医療分野に経営資源を集中する戦略に基づく措置。買収金額は最大で7,500万ユーロとなる見通し。

アイコン株を今月中にまず51%取得して子会社化し、その2年後に残り49%を譲り受ける。買収総額は株式譲渡契約に定める価格調整により変動する。

アイコンは1999年の設立で、独東部のハレに事業拠点を置く。植物における遺伝子組み換え(GM)技術を用いて抗体やワクチン抗原などの高分子タンパク質を産生する技術プラットフォーム「magnICON」を保有する。従業員数は14人、売上高は191万5,000ユーロ。

デンカはアイコン買収により、これまで手がけてこなかったノロウィルスワクチンなどの新規ワクチン開発に取り組むとともに、季節性インフルエンザワクチンに関しても、従来法に代わる新たな生産技術を獲得。また検査試薬に使われる抗体製造技術を手に入れる。