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2015/10/21

経済産業情報

バイオ企業に国内IPO回避の傾向、業界に精通したアナリストの不足で

この記事の要約

独バイオ企業クレティス(Curetis)は14日、蘭アムステルダムとベルギーのブリュッセル市場で新規株式公開(IPO)を実施する計画を明らかにした。ドイツのバイオ業界では最近、国内でIPOを行わない傾向が続いている。コン […]

独バイオ企業クレティス(Curetis)は14日、蘭アムステルダムとベルギーのブリュッセル市場で新規株式公開(IPO)を実施する計画を明らかにした。ドイツのバイオ業界では最近、国内でIPOを行わない傾向が続いている。コンサルティング大手アーンスト・アンド・ヤング(EY)のバイオ業界専門家によると、バイオ分野に精通したアナリストがドイツの銀行に不足していることが背景にあるという。

独バイオ企業の最近のIPOをみると、医薬品開発のプロバイオドラッグ(Probiodrug)はアムステルダムのユーロネクストで実施。独がん研究センターからのスピンオフであるアフィメド(Affimed)も米ナスダックを選んだ。

クレティスは2007年の設立で、重度感染症の迅速診断法を開発している。売上高は昨年が25万ユーロ弱。今年上半期は約75万ユーロへと大幅に拡大した。IPOで得る資金を世界的な販売の拡大に充てる意向だ。