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2015/11/18

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フォルクスワーゲン―10月販売3.5%減に、排ガス不正響く―

この記事の要約

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が13日発表した10月のグループ新車販売台数は前年同月比3.5%減の83万1,300台となり、減少幅は前月の1.5%から拡大した。ロシアやブラジルなど新興市場の低 […]

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が13日発表した10月のグループ新車販売台数は前年同月比3.5%減の83万1,300台となり、減少幅は前月の1.5%から拡大した。ロシアやブラジルなど新興市場の低迷のほか、排ガス不正問題が響いた格好だ。

ブランド別でみると、主力のVW乗用車は5.3%減の49万台と大きく後退した。シュコダ(2.7%減の8万8,500台)、セアト(3.1%減の3万1,000台)も落ち込んでおり、排ガス不正が発覚した量販ブランドの不振が目立つ。高級ブランドのアウディは一部のモデルで排ガス不正が明らかになったものの、2.0%増の14万9,200台に拡大した。ポルシェは18.2%増の1万8,700台とこれまでに引き続き好調だった。

VW乗用車の販売を地域別でみると、足元の西欧は1.3%減の12万3,000台へと落ち込んだ。VW乗用車のシュタックマン取締役(販売担当)は、排ガス不正が発覚したモデルの販売を暫定的に停止したことが響いたと語った。アジア・太平洋も0.9%減の24万4,600台と振るわなかった。主力の中国は1.8%増の23万3,500台に拡大したものの、日本と韓国がほぼ半減し全体が押し下げられた格好だ。米国は0.2%増の3万400台とわずかながら拡大した。

VWグループの1-10月期の販売台数は840万3,500台で、前年同期を1.7%下回った。VW乗用車(4.7%減の483万9,600台)と商用車3ブランドが減少して足を強く引っ張った格好。ポルシェは26.6%増の19万1,800台と好調で、アウディ(3.6%増の149万7,200台)、シュコダ(1.7%増の88万台)、セアト(4.1%増の32万6,000台)も伸びを確保した。

国・地域別ではロシア(37.0%減の14万2,300台)とブラジル(34.9%減の51万8,200台)が特に振るわず、中国も4.5%減の289万400台に落ち込んだ。西欧は5.4%増の290万2,200台。北米は5.9%増の77万3,600台で、米国も3.4%増の50万5,900台に拡大した。

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