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2015/11/25

総合 - ドイツ経済ニュース

中国向け輸出が18年ぶりに減少

この記事の要約

ドイツの1-9月期の対中国輸出高が前年同期比3%減の約540億ユーロに後退したことが、連邦統計局のデータで分かった。減少は1997年以来で、18年ぶり。独商工会議所連合会(DIHK)のフォルカー・トライアー貿易部長は「中 […]

ドイツの1-9月期の対中国輸出高が前年同期比3%減の約540億ユーロに後退したことが、連邦統計局のデータで分かった。減少は1997年以来で、18年ぶり。独商工会議所連合会(DIHK)のフォルカー・トライアー貿易部長は「中国経済の状況は想像していたよりも悪い」と述べ、ドイツ輸出企業に影響が出るとの見方を示した。

対中輸出高は昨年約750億ユーロとなり、2000年の8倍に拡大した。リーマンショック直後の09年も9%以上増加。10年には44%の伸びを記録した。

在中国ドイツ商工会議所が現地で活動するドイツ企業6,000社を対象に実施した最新のアンケート調査では、同国の景気が「低迷する」との回答が30%に達し、「改善する」の17%を大きく上回った。背景には中国が輸出中心から消費中心の経済に転換し始め、経済成長が鈍化していることがある。ドイツ企業は特に工場向けの生産財を供給していることから、大きなしわ寄せが避けられないとみられる。

同アンケート調査では今後1年間の現地投資額を「増やす」との回答が3分の1にとどまり、春季調査の約50%から大幅に減少した。トライアー部長は「現地投資の削減はドイツ本国での投資削減も意味する」と述べ、来年は国内投資が低迷するとの見方を示した。

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