ポーランド南東部のジェシュフを中心とする地域は古くから航空関連産業が発達し、「アヴィエーション・ヴァレー」と呼ばれている。近年では中東欧の航空産業の集積地として注目を集めており、国内外の約80社が拠点を構えている。
\米航空・宇宙システム大手ハミルトン・サンドストランドは昨年10月、航空機用エンジン工場の建設に着手した。工場にはエンジニアリングセンターも併設され、投資額は1億ズロチ(2,650万ユーロ)。雇用規模は300人で、来年4月の稼動開始を予定している。ミエレツでは航空機エンジン大手の独MTUエアロエンジンズが08年春からタービンブレードを生産している。今年は従業員を280人から400人に増員する計画だ。アヴィエーション・ヴァレーにはこのほか、プラット&ホイットニー、シコルスキー・エアクラフト、ボルグワーナー・ターボシステム、グッドリッチなどの大手メーカーが進出している。ジェシュフ地域開発局(RARR)によると、アヴィエーション・ヴァレーでは今後、加航空機部品大手のVACエアロ、ポーランドの工作機械メーカーZelnarなどが投資を予定しており、総額10億ズロチの新規投資が見込まれているという。
\