チェコの外国直接投資(FDI)が再び活発化してきた。産業貿易省が12月末発表した最新のFDI統計によると、2010年1-9月累計で前年同期の約2倍の1,174億コルナに上った。FDI増加の主因は、チェコ子会社の利益の再投資額が625億コルナと大きく伸びたこと。09年は国外の親会社からの借入金返済による資金流出が進み、FDIは前年比50%減の522億コルナと低調だった。
\昨年9月までの主要投資国は、オーストリア(223億コルナ)、オランダ(200億コルナ)、ドイツ(194億コルナ)、英国(182億コルナ)、キプロス(135億コルナ)。利益の再投資が活発だったのは金融仲介業で259億コルナ。製造業は212億コルナで、自動車産業がこの半分を占めた。順調な景気回復を背景に、会社設立や増資など登録資本への投資も活発で、上半期には70億コルナだった規模が7-9月には185億コルナと大幅上昇。9カ月で前年の投資額に達した。
\今後も多数の投資計画を控え、FDIの見通しは明るい。韓国の自動車部品会社Daechang Seatが北モラビアに、舗装材メーカーの墺Semmelrock Colorbetonがプラハ近郊にそれぞれ投資規模約2億コルナで工場を建設するほか、北ボヘミアでは白金族金属のリサイクル会社日本ピージーエム(PGM)も投資を計画している。
\(1CZK=4.43JPY)
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