チェコの大手銀行チェスコベンスカ・オブホドニ銀行(CSOB)は12月30日、2000年に買収したインベスティーチニ・ポストヴニ銀行(IPB)の債権を巡り財務省と争っていた問題で、国際商業会議所(ICC)仲裁裁判所が、同行の申し立てを全面的に認める裁定を下したと発表した。
\IPBは00年に経営破たんし、政府の管理下に置かれた直後にCSOBに売却されたが、この際に政府はIPBの不良債権を引き受ける形で支援を約束。この取り決めに基づき、CSOBはIPBの債権を債権整理機構(CKA)に譲渡した。しかしCKAは05年、法律上の不備を理由に債権をCSOBに差し戻すとともに、譲渡代金の返還を要求。CSOBは、財務省に対し債権譲渡に絡んで生じた損失16億コルナを補てんするよう求めたが、財務省がこれを拒否したため、07年にICC仲裁裁判所に提訴した。これに対して財務省もCSOBに333億コルナの支払を求めて反訴していた。
\ICCの裁定は、CSOBの主張を全面的に認め財務省の訴えを退けるもので、同省がCSOBに対して16億コルナ及び裁判に関連する諸費用を支払うことを命じた。(1CZK=4.43JPY)
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