ロシアのニッケル生産世界大手ノリリスクが、同社傘下の電力会社OGK-3をエネルギー大手Inter RAOに株式交換により売却する。ノリリスクの発表によると、Inter RAOはノリリスクが保有するOGK-3の株式79.24%に対し、発行済み自社株の15%を提供する。取引規模は約23億米ドル。
\Inter RAOのコワルチェック社長は、「OGK-3の買収は多角的なエネルギー企業を目指す当社の戦略に合致する」と説明。この買収により、発電能力を欧州の中規模国の電力供給を単独で賄える規模に大幅拡大することができるという。
\エネルギー大手としての基盤拡大を狙うInter RAOは国内電力市場の再編に意欲的で、競合先の買収に最高150億米ドルを投入する用意があるという。国外でもドイツやオランダの電力会社への資本参加を狙っているもようだ。
\同社の大株主は国営原子力企業ロスアトム。他の国営エネルギー大手との相互電力購入を可能にし、政府直属のエネルギー・ホールディングのような体制を作ることも考えられるとしている。一方、ノリリスクはInter RAOの成長性に大きく期待しており、今回の資本参加を長期的投資と位置付けている。
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