米ゼネラル・エレクトリック(GE)は27日、電力会社Inter RAOおよび商社ロステクノロジーのロシア国営2社と合弁契約に調印した。電力設備と医療施設の更新を計画するロシア政府と、現地生産の推進を掲げるGEの思惑が一致した形だ。
\ブルームバーグ通信によると、ロシア西部のヤロスラブリ州で、ガス火力発電設備の組立・販売を目的とする合弁会社を設立する。同社に対する出資比率はGEが50%、ロシア2社がそれぞれ25%となる。
\また、これとは別に、ロステクノロジーとは最先端医療機器の製造販売会社を折半出資で設立する。まず、超音波やX線を用いた断層撮影装置を生産。将来的には磁気共鳴画像装置(MRI)も手がける。
\GEのロシア売上高は2009年に16億米ドルを突破した。同国では25都市で約2,500人を雇用しており、ハイテク技術の現地生産化を進めていく方針を明らかにしている。
\一方のロシア政府は、今後10年で発電設備の近代化に800億ドル強を投じる計画だ。エネルギー省は、今後20年で80ギガワット以上の火力発電設備が新設されると予測し、GEとの提携で電力需要の増加に対応していく意向を明らかにした。
\なお、Inter RAOは、スウェーデンの電力系複合企業Scaentから7億ユーロ規模の受注を獲得した。2013年までフィンランドに電力を供給する。
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