工作機械大手のGildemeister(ビーレフェルト)は20日、森精機との提携関係を強化すると発表した。株式の相互持ち合いを高めるほか、両社の商号を共通化。パートナーシップの深化に向けて共同経営協議会(Joint Committee)も設立する。Gildemeisterのカピッツア社長は先ごろロイター通信に対し、合併は現時点で計画していないとしながらも、中期的な選択肢の1つだとも述べており、今回の合意は将来の合併につながる可能性もある。
\森精機はGildemeisterへの出資比率(議決権ベース)を、第3社割当増資を通して現在の20.1%から24.9%に拡大。同増資の引き受けに当たっては森精機が日本と米国に持つ子会社の株式を対価としてGildemeisterに提供する。Gildemeisterはその後、株主割当増資を行い、森精機はこれにも応じて出資比率24.9%を維持する。Gildemeisterは森精機への出資比率を現在の5.1%から最大10.1%に引き上げる権利を取得する。
\新しい商号はGildemeisterが「DMG MORI SEIKI Aktiengesellschaft」、森精機が「DMG 森精機株式会社」。DMG MORI SEIKI Aktiengesellschaftを日本語にするとDMG 森精機株式会社となるため、両社の社名は実質的に同一となる。
\両社は2009年に戦略提携。これまでに両社が進出するほぼすべての国・地域で販売・サービス事業を統合した。協力関係は業績を大きく押し上げており、Gildemeisterの2012年12月期の最終利益は前期比81%増の8,240万ユーロとなり、過去最高を更新した。
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