化学大手の独Lanxessは21日の決算発表で、2013年1-3月期(第1四半期)の営業利益(EBITDAベース、特別要因を除く)が前年同期の3億6,900万ユーロから1億6,000万~1億8,000万ユーロへと大幅に縮小するとの見通しを明らかにした。タイヤ・自動車産業のゴム需要が減少しているためで、アクセル・ハイトマン社長は「ここ数カ月で自動車メーカー5社、タイヤメーカー2社が工場閉鎖ないし生産能力の縮小方針を打ち出した」と事情を説明した。
\需要が本格的に回復してくるのは下半期からとみており、同社は13年通期の営業利益(同)が過去最高となった前期を下回るとの予想を示した。ベルギーのブチルゴム工場と米テキサスのEPDMゴム工場では減産体制に入る。同社の売り上げの約40%はタイヤ・自動車向けが占めており、業績はこれら産業の影響を強く受けやすい。
\12年12月期の売上高は90億9,400万ユーロで前期を4%上回った。新興国事業の強化や買収、量よりも価格を重視する販売戦略が奏功した格好。営業利益(同)と最終利益もそれぞれ7%増の12億2,500万ユーロ、2%増の5億1,400万ユーロに拡大した。
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