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2013/3/27

経済産業情報

ダイムラーとBMWも中国で批判の的に、「部品に発がん性」

この記事の要約

独ダイムラーとBMWの車両に搭載された発泡体部品に発がん性物質が含まれているとの批判が、中国で起きている。きっかけとなったのは国営メディアの報道で、顧客もインターネットで不満をぶちまけているという。競合フォルクスワーゲン […]

独ダイムラーとBMWの車両に搭載された発泡体部品に発がん性物質が含まれているとの批判が、中国で起きている。きっかけとなったのは国営メディアの報道で、顧客もインターネットで不満をぶちまけているという。競合フォルクスワーゲン(VW)もメディアの批判的な報道を受けて先ごろ、大規模なリコールに踏み切っており、中国では独自動車メーカーへのバッシングが続いている。

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国営の中国新聞社は25日、ダイムラーとBMWの内装部品から発がん性物質が放出されていると報道。国営テレビ局の中国中央電視台(CCTV)も北京の大学が行った調査で発がん性物質が含まれていることが確認されたと報じた。すでに中国国家質量監督検験検疫総局(AQSIQ)が本格調査を開始したという。

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ダイムラーの現地広報担当者は独『ハンデルスブラット』紙に対し、問題とされている部品は国外から中国に輸入しており国際的な品質基準を満たしていると指摘したうえで、すみやかに調査を開始したことを明らかにした。顧客の批判を長い間、軽視していたVWが中国メディアで強く批判されたことを踏まえ、「メディアによる監視を歓迎する」と述べたという。

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HB紙によると、中国メディアの一連の報道の背景には、独メーカーから中国メーカーへの技術移転のスピードが期待よりも遅いことに対し、政府が不満を募らせていることがあるという。

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